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2005年12月

仙台に行ってきました

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 日帰りで仙台に行ってきました。
 観光地らしいところには行かず、友人・知人からお薦めの店にも(残念ながら)どれひとつ寄れなかったけれど、一番の目的は果たせたかな……。
 食べ物はおいしいし、暖かくなったらまた行こうと思います。

クリスマスの猫

オンライン書店ビーケーワン:クリスマスの猫

『クリスマスの猫』(ロバート・ウェストール作/ジョン・ロレンス絵/坂崎 麻子訳/徳間書店)

 11歳のキャロラインは、両親が外国にいるため、サイモンおじさんのもとでクリスマスを過ごすことになった。おじさんは牧師で、奥さんも子どももいない。一緒にいて楽しい人でもない。また、おじさんの世話をしている家政婦は意地悪。そんな中、キャロラインは庭で身重の猫を見つけ、塀を乗り越えて牧師館の庭に入り込んだ少年ボビーと友だちになり、2人で猫を守ろうとする。
 おばあさんが孫娘に語る話という形式になっている。クリスマスには奇跡が起こるという点では、『イルカの家』につながるものがあるかもしれない。この話で起きるのは奇跡ではないかもしれないけれど。今の季節にぴったりの1冊。

ラッシュライフ

オンライン書店ビーケーワン:ラッシュライフ

『ラッシュライフ』(伊坂幸太郎作/新潮社)

 画家の志奈子は、画商の戸田と仙台に向かっていた。空き巣の黒澤はマンションの隣室の青年が、その友人をおぶってエレベーターに乗るのを手伝う。絵を描くのが得意な青年、河原崎は、組織の幹部、塚本に呼び出される。カウンセラーの京子は、愛人青山と、青山の妻を殺す計画を練る。リストラになった豊田は、再就職を試みるが目下40連敗中……。ばらばらの人物を主人公にした別々の物語が同時進行し、ところどころで関わりあう。
 空き巣の黒澤は『重力ピエロ』にも登場(順番からすればこっちのほうが先)。また、直接は登場しないが、登場人物のひとりが『オーデュボンの祈り』の主人公、伊藤らしき人物のことを話す場面もあり、読んでいてうれしくなる。そして、いつもながら読後感は最高。ラストは心があたたくなった。ああ、仙台に行きたい。

ジョーアンドミー 釣りと友情の日々

オンライン書店ビーケーワン:ジョーアンドミー

ジョーアンドミー』(ジェームズ・プロセック著/光野多惠子訳/青山出版社)

 15歳のジェームズは釣り好きが高じて、禁漁区での釣りにすっかりはまってしまっていた。雨の中、禁漁区で釣りをしているところを、監視員のジョーに捕まってしまう。これがジェームズとジョーとの出会いだった。「わざわざ禁漁区に行かなくても、魚は釣れるってことを教えてやる」。こうして、ジョーとジェームズの釣りと友情の日々が始まった。
 この作品は小説ではなくエッセイ。表紙や挿絵も作者自身が描いている。その水彩画のように文章もみずみずしい。私は釣りをしたことはないけれど、コネチカットの四季を感じながら、自分も釣りを楽しんでいるような気分を味わえた。ジョーはジェームズの保護者ではなく、あくまでも友人だけれど、ティーンエイジャーの少年にとって、あるべき大人の姿として描かれていると思う。中でも印象に残ったのは、「何かをしてもらったら、必ずお返しをする」こと。ジョーもジョーの友だちも当たり前のように実行している。確かに当たり前のことなのだが、実行するのはなかなか難しい。
 中1のころ、仲がよかった男の子2人の趣味が釣りで、自分も一緒に行きたいなと思いつつ、トイレのことを考えるととても行けなくてあきらめたことを思い出した。ジョーとジェームズの友情が釣りを通して深まっていったのとは対照的に、彼らと私の友情は釣りが岐路になったのだった。
 たまたまこの本を読んでいるとき、NHKの「トップランナー」という番組に造形作家の松村しのぶ氏が出ているのを見た。私は一時期チョコエッグのフィギュア集めにはまったことがあり、その原型を作っている方がどんな人なのかとても興味があった。子ども時代は釣りや虫取りに明け暮れ、今は家族で田舎に旅行へ行くと、夜、林道で野生動物の観察をしているという。人並み外れた動物好きらしい。ジェームズ・プロセック氏と少し重なる部分もあるように感じた。
 あと、オリエンタル・ラジオの漫才の「どんなことわざにも続きがある」というネタで、「猿も木から落ちる。それをオレ受け止める。キャッチ・アンド・リリース!」というのがあって、「キャッチ・アンド・リリース」がわからなかったのだが、この本を読んでわかったのも収穫だった。
 という具合に、私なりにシンクロニシティが多い本だった。手元に置いて、折にふれて読み返したくなる本だと思う。
 著者ジェームズ・プロセックの公式サイトはこちら。美しい水彩画を眺めて、うっとりできる。おすすめ。

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