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2006年6月

ジュディ・モード、地球をすくう!

オンライン書店ビーケーワン:ジュディ・モード、地球をすくう!
『ジュディ・モード、地球をすくう!』(メーガン・マクドナルド作/ピーター・レイノルズ絵/宮坂宏美訳/小峰書店)
 シリーズ3作めでは、トッド先生の授業をきっかけに地球を救おうという使命に取り付かれたジュディが環境問題に取り組みます……というと、『リサイクル―コリンはエコ戦士』を連想しませんか? 実際、テーマは似ています。家族が非協力的なのも一緒。ただ、ニュージーランドの中学生コリン(『リサイクル』の主人公)と、アメリカ東海岸のヴァージニア州在住の小学3年生のジュディでは、やることもできることも違ってきます。読みながら、ジュディとコリンが出会ったらどうなるだろうか?などと考えてしまいました。最初のうちはお互いにうっとうしく感じるかもしれないけれど、そのうち、お互いの目的が同じだということに気がついて、理解しあえるのではないかと思いました。ジュディの家もコリンの家も、両親、姉、弟、猫……と家族構成が一緒なのですね。単なる偶然でしょうけれど。
 こういう作品を読むと、日本とアメリカの子どもたちの育ち方の違いがよくわかるような気がします。

イラクサ

オンライン書店ビーケーワン:イラクサ
『イラクサ』(アリス・マンロー作/小竹由美子訳/新潮社)
 8篇の短編を収録。有名な俳優が出ているわけでも、誰もが知っているような場所が舞台になっているわけでもないけれど、しっかりした脚本・演出・演技で丁寧に作られ、満腹感を与えてくれる、「海外秀作ドラマシリーズ」を見たような味わいがあった。
 表題となっている「イラクサ」に出てくる悲劇的なできごとは、偶然にも最近聞いた、知人の知人の家に起きた悲劇とよく似ていた。ここのところ、何人かで集まれば認知症関係の話題で盛り上がってしまう身としては、「クマが山を越えてきた」も他人ごとではない。そのほか、自分や自分の知人の周囲で起きたこと、起きていることと重なることも少なくなく、この作家の作品にひきつけられる人が多いのも、わかるような気がした。

木の上の家

オンライン書店ビーケーワン:木の上の家

木の上の家』(ビアンカ・ピッツォルノ作/長野徹訳/クェンティン・ブレイク絵/汐文社)

 都会のマンションでの暮らしにうんざりして、木の上で暮らし始めたアグライアとビアンカ(アグライアは8歳の女の子で、ビアンカは大人の女性)。偏屈なお隣さんのベッカリスさんとの間に毎日にようにトラブルが起きる。コウノトリに腹を立てたベッカリスさんが鉄砲を乱射し、怪我をしたコウノトリ3羽に運んでいた赤ん坊を押し付けられたアグライアとビアンカは、元ベッカリスさんの番犬だったアメデオの恋犬、セントバーナードのドロテアを乳母として雇い、赤ん坊4人の世話をさせるが……。
 長野徹さんの新刊訳書という理由で手に取った。全体としてナンセンスではちゃめちゃなお話で、木の上に水道完備の家を作ったり、シビレエイで電気を取ったり、「ありえない!」ことだらけだが、その一方で、コウノトリがベッカリスさんの家の屋根の上に〈落し物〉をしたときや、おむつをしていなかった赤ん坊が何でどのように汚れていたかというような描写は、妙に生々しい。同じ作者(で同じ訳者)の『ラビーニアとおかしな魔法のお話』(長野徹訳/小峰書店)を連想させる……。
 訳者あとがきによると、この物語は、作者が友人夫妻の娘のために作った物語が元になっているとか。邦訳作品はほかに『ポリッセーナの冒険』がある。

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