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2014年12月

世界中の言語を楽しく学ぶ

世界中の言語を楽しく学ぶ』(井上孝夫著/新潮社)

 チェコ語を(辞書を引きながら原書を絵本・児童書が読めて、何とか旅行できる程度に)身につけたいと思い、『ニューエクスプレスチェコ語』を買ったものの、何もやらないまま数か月(CDの音声はときどき流していますが)。どうせ無理だと思っていたけれど、この本を読んだら、何だかやれそうな気がしてきました。
 著者が勧めているのが、学習した言語の音や基本表現を耳と頭に染み込ませる訓練(著者は「耳通し」と読んでいます)。ベルリッツの旅行会話シリーズがぴったりだったそうです。本文より少し引用します。

 基本表現と旅行用の簡単な会話だけなので、そんなもの役に立つのかと思われるかもしれません。しかし基本表現というのは、案外馬鹿にして飛ばしてしまうことが多い。とかく、すぐに内容のあるものを読んだり話したりしたがるものですが、日常言語の呼吸というか、その言語の基本的感覚をしっかりと身に付けるには、意外とこのような日常的・基本表現を繰り返し頭に染み込ませておくことは重要です。文章や会話はその基本の延長線上の応用にすぎず、基本的感覚を養っておかないと、はたしてその表現が当り前の言い方なのか、少し捻った表現なのか、その辺の位置関係が測れなくなるからです。

 文法については、「文法は味方です」と書かれています。文法など邪魔だ!という意見に対して、以下のように反論しています。

こう言いたい人もいることでしょう。ですが繰り返し言っておきます。多言語学習において文法は「心強い味方」でありこそすれ、邪魔者では決してない、ということを。私たちはもう大人なのであって、外国語としてその言語に対している。赤ん坊のように悠長に言葉に慣れ親しむことなど出来るわけがない。まして赤児のような頭の柔らかさは失われているのです。文法は外国語へ導いてくれる近道であり方便なのであって、それすら学ぶのが面倒だというのでは、多言語学習は諦めた、と言うに等しい。「慣れる」だけの学習で多言語学習をしていたら、働く時間も、他の事をする時間もなくなってしまいます。

 いたく共感しました。おっしゃる通りだと思います。次女が某ファンタジーを原書で読んでいて、やっぱり難しいと中断し、高校の授業で多少文法の知識を得たあとでもう一度読んだら、前より理解できるようになったと言っていました。
 この本を読んだら、仕事に必要な英語やイタリア語も、もっと向上できそうな気がしてきました。

11月に読んだ本

10月からぐっと減って8冊。
『ベラスケスの十字の謎』はやまねこ翻訳クラブの読書会の課題本。『宮廷のバルトロメ』は同じ時代・同じ場所で、『ベラスケス〜』の主人公ニコラスと同じく身体が成長しない(おまけに背中に大きなこぶを持つ)バルトロメを主人公とする話。『赤い十字章―画家ベラスケスとその弟子パレハ』も同じ時代・同じ場所で、ベラスケスの奴隷から弟子になったパレハを主人公とした話。『宮廷のバルトロメ』に出てくるニコラスはとても意地悪(でも、『ベラスケス〜』でもけっこういい性格だったな)。類似本を3冊続けて読んで、史実を元に描かれたフィクションについていろいろと考えました。それにしても、邦訳が出ている児童書だけで3冊もあるなんて。どれだけ人気なのでしょう、「ラス・メニーナス」という絵は!

『その女アレックス』は西東京読書会の課題本。母親がヘビースモーカーだった影響で、身長が145cmしかない刑事が主人公。日本語の本は夜寝る前に読むことにしているのですが、読んだら寝られなくなるような、なかなか悲惨な話でした。痛い場面が多かったな……。

で、入念に準備して挑むはずだった読書会、結局、家庭の事情で両方とも参加できなくなりました。残念(でも、そういうこともあるよねと、自分で自分を慰める)。世話人の方々にはご迷惑をおかけしました。

『ベラスケス〜』の作者エリアセル・カンシーノの『フォスターさんの郵便配達』はすごくよかった! 『ベラスケス〜』よりこっちのほうが好き。今年読んだ本の中で、確実にベスト5に入ります。

2014年11月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1749ページ
ナイス数:51ナイス

フォスターさんの郵便配達フォスターさんの郵便配達感想
1960年代のスペインが舞台。2年前に母親を亡くしてから、学校をさぼりがちになり、うそにうそを重ねるようになってしまったペリーコ。村に住むただひとりのイギリス人、フォスターさんとの出会いで、ペリーコの世界が変わっていく。事件は起きるけれど、全体として淡々と穏やかなときが流れていく。ラストの場面、とてもいい。こういう話を訳したい!
読了日:11月29日 著者:エリアセル・カンシーノ
3月のライオン (10) [BUMP OF CHICKEN]CD付特装版 (ジェッツコミックス)3月のライオン (10) [BUMP OF CHICKEN]CD付特装版 (ジェッツコミックス)感想
三日月焼きが食べたくてたまらない。
読了日:11月28日 著者:羽海野チカ
赤い十字章―画家ベラスケスとその弟子パレハ赤い十字章―画家ベラスケスとその弟子パレハ感想
『ベラスケスの十字の謎』の類書として読んでみた。1966年ニューベリー賞受賞作 "I, Juan de Pareja" の邦訳。
読了日:11月21日 著者:エリザベス・ボートンデ・トレビノ
きらきら雪のワンダーランド (ウサギのフローレンス)きらきら雪のワンダーランド (ウサギのフローレンス)
読了日:11月18日 著者:リスノートン,山本和子,チーム151E☆
ベラスケスの十字の謎ベラスケスの十字の謎感想
これはファンタジーなのかなあ?
読了日:11月17日 著者:エリアセルカンシーノ
その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)感想
ヴェルーヴェン・シリーズ2作目。でも、1作目は未訳。シリーズものなので、1作目から順番に読みたかった。
読了日:11月10日 著者:ピエールルメートル
絵本好きが集まる絵本屋さん100 (MOE BOOKS)絵本好きが集まる絵本屋さん100 (MOE BOOKS)感想
平成20年12月8日初版発行なので、一部情報が古くなっているのは否めない。絵本専門店、一般書店の児童書コーナー、セレクトショップ、古書店などが混在。でも、これだけまとまった情報はありがたい。
読了日:11月5日 著者:
宮廷のバルトロメ宮廷のバルトロメ感想
『ベラスケスの十字の謎』の主人公が脇役として登場。視点が変わると、人のイメージはこんなにも変わるのだろうか。第2部はまるでSMのようで、読んでいて辛かった。
読了日:11月5日 著者:ラヘル・ファンコーイ

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